今回は顎関節症についてお話させていただきます。
顎関節症の症状としては、
①口を開け閉めしたときに顎関節（耳のやや前方辺り）に雑音が生じたりカクカク音がする
②関節の周囲や筋肉に痛みやだるさが生じる
③口が開きにくくなる
④咬みあわせが安定しない
などさまざまな症状が挙げられます。さらには顎の症状だけではなく、肩こりや偏頭痛の症状も引き起こす可能性があります。
顎関節症の症状が軽度であれば、ほっておいても日常生活にはほとんど支障をきたさないでしょう。しかし、ほっておいて進行してしまい症状がひどくなってしますと、日常生活に支障が生じたり、関節の機能が破壊されてしまうことがまれにあります。
顎関節症の原因としては、急激なストレス、歯ぎしりや食いしばり、外傷、かみ合わせや歯のかぶせ物があっていない、硬いものをよく食べる、頬杖をつく、うつや睡眠障害等が挙げられます。原因は部分的には分かってきていますが、いまだに不明な点も多くあると言われています。
治療方法は診断によりさまざまですが、顎周囲のマッサージ、マウスピース（スプリント）を使用し、咬み合わせを均等にし顎関節の位置を正しい位置に誘導する方法、歯のかぶせ物や入れ歯を調整し咬み合わせを安定させる方法などがあります。関節に変形が顕著な場合等はごくまれに外科的治療（手術）が施行される場合もあります。
顎関節の治療方針の決定は、正しい診断が大切になってきます。当院には口腔外科の歯科医師が在籍しているため専門的な治療が可能です。上記のような症状で悩まれている方、少しでも自覚している方は是非相談してください。